引っ越しの見積もりで大切なのは複数の引越し業者から見積もりを取るときの順番です。
引越しの料金は引越し業者から見積もりを取る時に決まりますが、見積もりを依頼する全ての引越し業者から同時に見積もりを取れるわけではありません。
引越し業者からは1社1社個別に見積もりを取らなければならないからです。
引越し業者の特徴を知ってうまく立ちまることで相見積もりの効果を最大に引き出すことができれば、必ず安くてサービスの良い引越し業者が見つかります。
理想の引越し業者の見積もりの順番は小規模の引越し業者から
小規模の引越し業者、中規模の引越し業者、全国展開している引越し業者という順番に見積もりを取るのが理想的です。
なぜなら、この順番でなければ見積もりを依頼した全ての引越し業者から見積もりを取るのが難しくなるからです。
小規模の引越し業者の特徴
小規模の引越し業者とは対応できるエリアが都道府県単位くらいの引越し業者を指しています。
地場で頑張っている小規模の引越し業者は作業内容もそうですが、見積もりに関しても融通が利きやすいところが特徴としてあげられます。
引っ越しの見積もりにおいて融通が利きやすいというのは料金に関してもそうですが「一旦保留にできる」という時間的な融通がきくところも魅力です。
大手の引越し業者は見積もりに「今ここで決めてくれたら」「いつまでに返事がもらえるなら」という時間的条件をつけたがります。
比べて、小規模の引越し業者のほとんどは「全ての引越し業者から見積もりが出たらご連絡ください」というような形で引越し業者の決定に時間的な制約をつけません。
これは、小規模の引越し業者の場合、実際に見積もりに来るのがその会社の社長や部長といった、かなり権限を持った人間であることが関係しています。
小規模の引越し業者から訪問見積もりに来る担当者は引越し料金の決定権がある場合が多い
大手引越し業者の営業マンはあくまでも営業部所属の一社員でほとんど何の権限も与えられていませんが、小規模の引越し業者の営業を担当するのは実際に会社を切り盛りしている上層部の人間です。
ですから、何も見積もりのその場で料金を決める必要はありません。
全ての引越し業者から見積もりが出たら、それよりも安い引越し料金を出すことがいくらでもできるのです。
中規模の引越し業者の特徴
中規模の引越し業者とは「関東一円」「関西一円」など支社、支店はいくつかあるが、全国展開はしていないような規模の引越し業者を指しています。
これくらいの規模の引越し業者になってくると、引っ越しの見積もりに来るのは一社員であることが多く、見積もりに来ている営業マンには何の権限もありません。
ただし、大手の引越し業者ほど融通が利かないことは無く「今決めてくれたらいくらでいいです」というセリフはあまり使いません。
大手の引越し業者の料金がいくらかを知るまでユーザーが納得しないことを経験上、知っているからです。
訪問見積もり後でも引越し料金の交渉に応じてくれる
引越し料金の交渉は見積もりのその場で無理に進めなくても、全ての引越し業者の見積もりが出揃ってからでも充分です。
融通が利く可能性が高い引越し業者に対しては何もその場で値引き交渉をする必要はありません。
全国展開している引越し業者の特徴
全国展開している引越し業者の場合、引っ越しの見積もりに来るのは一社員で見積もりに来ている営業マンには何の権限もありません
そして、全国展開している引越し業者の営業マンのほとんどは「即決」を迫ります。
「今ここで決めてくれたらいくらにします」「夕方までに返事がもらえるならいくらでいいですよ」というセリフでその場で自社に決めさせるのです。
引越し業者にとってこの手法はいいことばかりです。
引越しの訪問見積もりで引越し業者がユーザーに求める即決とは
他の引越し業者の見積もり金額をユーザーに知られずに済む
今決めてくれたらという条件は、他社の見積もりを断ってくれたらという意味ですから、その場でその引越し業者に決めたら、ユーザーは他の引越し業者の見積もり金額を知ることはできません。
ユーザー宅を訪問するのが1回で済む
例えば、三日後までに返事をするということで帰ってしまうと、引越し業者はもう1度お宅を訪問することになります。
荷造り用のダンボールやガムテープを届けなければならないからです。
「ここで決めてくれたら荷造り用のダンボールを置いていきます」というセリフは一見ユーザーにとって良いことのように思ってしまいますが、実際には引越し業者のほうがメリットが大きいのです。
ダンボールを置いていけば引っ越しをキャンセルされにくい
もし、ダンボールを受け取ったあと、引越しキャンセルを願い出ても、置いていったダンボールを引越し業者が取りにくることはありません。
「弊社までお持ちいただくか、お送りください」ということになります。
もし、「即決」しなかった場合、「今決めてくれたらいくらにします」というのを断って営業マンを1度帰らせてしまうとその金額での引っ越しは難しくなります。
大手の引越し業者は最後に見積もりに来てもらう
大手引越し業者の求めどおりに「即決」してしまうユーザーはたくさんいます。
特にこういうカラクリを知らないユーザーのほとんどは1社目の見積もりで「即決」してしまいます。
もちろん、大きく損をすることはないかもしれませんが、1社目の見積もりで決めてしまっては相見積もりではありません。
しかし、複数の引越し業者に見積もりを依頼した時点で相見積もりを取ったつもりになっているユーザーが多いのも事実です。
できれば見積もりを依頼した全て引越し業者の料金を知りたいものです。
ですから、小規模の引越し業者、中規模の引越し業者、全国展開している引越し業者という順番に見積もりを取るのが理想的なのです。